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目指していること
活 動 の 概 要
組 織 と 運 営
活 動 報 告

目指していること


  • 現在の地球社会には戦争や紛争が止まず、飢餓や貧困に苦しむ人々が絶えません。そのうえ、温暖化や砂漠化、過伐による森林減少など地球環境の悪化が進行しています。また国内においては、社会的弱者や生活破綻者が見放され自殺者が急増しています。
    このような状況を憂い、ささやかでもできることからとの認識に立って、国内及び発展途上国、主としてフィリピンにおいて仏教的慈悲心に基づく支援を行っています。

  • アグロフォーレストリー型農園開発プロジェクト
    農園プロジェクトはカウンターパートのナカル農民組合の要請で、平成19年にスタートさせ、平成21年にはJICAの草の根技術支援を得て進行しています。
    農園はフィリピン、ケソン州ナカルにあり、首都マニラを要するルソン島中東部の海岸沿いに位置しています。ナカルの人口は約2万5,000、面積1,343平方kmの山村です。広い農地は少なく、小作農にもなれない農業従事者多く、そのほとんどは臨時雇いの仕事で食うや食わずの生活を送っています。臨時雇いの経験では、農民なら当然持っている技術が身に付いていません。農地への誇りも地力を維持する工夫も知恵も育っていません。

    運営している農園は敷地1.2haで、すでに基礎造成と貯水池や集会場などの施設が整い、農地も炭による土壌改良が終わっています。傾斜地に植えた果樹も順調に育っています。農民への栽培技術の実践指導も行いました。今後は共同で出荷・販売を行う組織づくり(協同組合)に向けて、農産物が販売できるところまで支援していきます。
    有機野菜類と果樹栽培を組み合わせた複合的な農園経営を手がかりとして、農民としての心を養っていくことがアグロフォーレストリー型農園プロジェクトの最終目標です。
  • 植林及び環境保全プロジェクト
    アグロフォーレストリー計画に基づき農園の周辺及び傾斜地に植林を実施していますが、 現在、隣接する山村を対象に2つのプロジェクトを計画しています。1つは隣接する先住民族の児童への環境教育、 もう1つが自然資源の循環型の利用と住民の生計向上の両立させるためのプロジェクトです。
    先住民族が暮らす集落は、標高200〜300mのところで自然資源を利用して生活しています。 椰子採取労働者としての日当、炭焼きによる炭販売、焼畑農法での農産物販売で現金収入を得て、 煮炊きには薪を使います。地域の自然資源を利用して生活が成り立っています。
    それでも生活は過酷で、ほとんどの家庭で1日1食です。つつましい生活でも、農地の拡大や樹木の伐採による自然環境の悪化が心配されています。 山間部での環境の悪化は、ナカル全体にも影響を及ぼす問題となります。
    地元のNGOと協力してプロジェクトの実現に取り組み、 自然資源の利用によって山間部村民の生計向上となり、自然資源が循環することで持続可能な環境保全につながる活動にしていきます。

    インドネシア、ムンガレ村において破壊されたマングローブ林再生利用に取り組んでいる現地NGOの要請で、 平成20年に熱帯林専門家とともに地質、水質、植林樹種の調査を実施しています。 その調査を基にプロジェクト形成に向けて計画を現在進めています。